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宙組「夢千鳥」バウ感想

宙組バウホール公演「夢千鳥」の感想文です。長いです。

とても濃厚な世界でした。「宝塚らしくない作品」に「宝塚らしい王道のフィナーレ」をつけた作品。
4日間しか公演できなかったのは仕方ないけど勿体なかった。1人1人がお役を貰っていてスポットライトを浴びていたので下級生まで声を聞けたし、4日間でも良くなっていたので完走できたらもっともっと良い作品になったはず。GWも舞台で公演していて欲しかったしその成長過程を目に焼きつけたかった。でもその代わりに救済措置としての配信が実現したのでどっちがよかったんだろうという気持ちにもなってる。実際配信はたくさんの人が見てたみたいでTLが感想に溢れてて宙組さんの宣伝にもなったと思うので…。とにかく上級生から下級生までみんな大好きになりました!(ので後でキャスト別感想書きます)

というわけで感想!全力で拗らせてます。
ネタバレ全開です!!基本バウの感想でちょこちょこ配信感想混ぜてます。

開演前
しっとりした開演アナウンスがすきです。そらくん良い声してる。開演前に曲が流れるのですが聞いていると竹久夢二美術館に行った時を思い出す。こんな感じのレコードが穏やかに流れている空間で夢二の作品が飾ってあるコーナーがあります。予習しに訪れた時にしばし曲に聞き惚れていた思い出があるので懐かしくなりました。粋な演出だよね!

プロローグ
@幼少期
幕開けに「なんだその目は!!」っておこるりおぱぱこわい。母に姉に女中さんもいるのに誰も動けないのは父親がいちばんという時代だったからか。夢二庇うのがお姉ちゃんだけなんだけど、ここのお芝居が表情が超良くて!はじまりから泣いちゃう!嫁入りを黙っていたことに拗ねる弟に笑顔で話しかける松香は弟に甘いお姉ちゃん、弟が可愛くて仕方がないお姉ちゃんって感じ。夢二の中で生きる松香はいつまでも最愛の人なんだろうな、女性から愛を与えられることになれていたのかな、大きくなってもこの時誓った「約束」に永遠に縛られてるのかな、なんて思う。パパの性質も受け継いでる感じする。大人になった夢二がたまきにする目は台詞はりおぱぱそっくりだったりするから。やっぱ幼少期育った環境はその人の人格形成に大きな影響与えるよな。ましろくんもきいちゃんもお芝居上手だし台詞聞き取りやすいし表情豊かやし今後が楽しみ♡
舞台で1人で踊るあきもちゃん綺麗でしなやかで見惚れてしまう。鳥さんたち率いてるのも素敵~!主題歌好きだし鳥たちに囲まれるかのように色んな人たちが現れては消えていくのもすき。まるで夢二の夢の中。
たまきと彦乃とお葉が夢二に絡むのがとても麗しいシーン。たまき、彦乃とお葉が階段を降りて夢二のもとに駆け寄る。この2幕とは反対と言わんばかりの演出が大好きで!じゅっちゃんの大人な美、ひろこの溢れんばかりの若々しさと色気、ひばりちゃんの純粋無垢なフレッシュさの対比が凄い仕事してる。みんな愛しい!(厳密には3人じゃないけど)夢二は色んな女性を渡り歩いてずっと愛を探していたのかな、なんて思えてくる。
memo
★鳥(役)
夢二→秋音、たまき→湖々、彦乃→花宮、お葉→愛海、東郷→大路
★鳥(色)
赤→たまき、白→彦乃、黄色→お葉
赤と白の羽は散る。だけど黄色の鳥は散らない。自ら籠の中から逃げ出す。

2
@空港
コスモスエアライン✈️CAはんなが可愛すぎる。パイロットあきもと目を合わせるのもかわいい。今回のお気に入りはんなちゃん第1位✨旅客な彩妃ちゃんと嵐之くん、嵐之くんが彩妃ちゃんの肩を抱いたりしてたけどべたべたはしてないんだよな🤔荷物(裏返すとレコード台)を定位置に運ぶときにがたっとさせててちょっと危なっかしかった。たぶん段差がある?
プロデューサーなべさんの慌てぶりが超役者。記者対応にあわあわしつつ、良いタイミングで取材を中止させて記者をちゃんと追い払うコミカルだけど決して浮かないさじ加減か完璧ですね!めっちゃ良いスパイス!好き!荷物もちしてるまなせくんがああもう監督ったらもう!みたいな顔しながら落ち着きなかったの可愛かった。記者さん3人はあおいさんのテキパキ記者さんがとても好きです!
@社長室
全く君は!なんて言いながらも鋭いところをついて逃げ道を与えない社長にたじたじの白澤監督。この社長頭が切れるね?白澤言い負かしてるし断れないと知ってこの話を持ちかけてるんだもんな。ほまさん社長になっても違和感ないよ似合うよ貫禄あるよさすがだよ。赤羽礼奈=たまき、たかなしゆき=彦乃ってことは現代の彦乃はひばりちゃん。
コートの脱ぎかたすらかっこいいそらくん
@赤羽の自宅
じゅっちゃの赤ドレス×サングラス×毛皮ファーは最高にゴージャスなのに強がってる風にみえるのが好き。こういう素直になれないお姉さんって応援したくなるよね!れなさんはちゃんとじろちゃんのこと見てるなと思うんだ。ちゃんと序盤から好き。「なんでうまく行かないんだろう…」みたいにソファに座り直すれなさん見てるとじろちゃんしっかり向き合って!ってなる←
@バー
上手から下がり眉の愛しいオーナー藤岡さんと若手バーテン紺野くんのコンビが登場。ご注文はホワイトホースで。ホワイトホースは紺野くんが作ってたけど手順はしっかりしつつ、ちょっと作り慣れてない風に見えた(色々手元が危なっかしかったので)紺野くんが使い終わったお酒を棚に戻すの忘れてた回、オーナーが何にも言わずにそっと棚に戻してたの見て惚れそうになりました。このオーナーさん愚痴とかも親身にきいてくれそうで大丈夫だよって言ってくれそう。失敗しても静かに優しく暖かくフォローしてくれそうなオーナーと明るいバーテンの対比な役作り良きです👏
そらくんにスポットライトあたって「俺たちはいつでもいさかいばかり 憎みあうように愛し合っていた」からの過去に飛ぶの、そらピンスポになったときに過去に飛んでるのかなと思ってきた。夢二の発言なのではと思ってきた
この場面の鳥はここさくちゃん🐦️

3
@港屋
とにかく明るい恩地くん。史実でも港屋ができたときはまだ若かったらしいし意識してるかも。たまきに絵はがき持ってきてと言われて奥に引っ込んで、でもずっと悩んでるからなんでそんなに探すのに時間かかってるの?と思ってたけどきっとどれもが真っ白なのね。何も書かれていないから渡すに渡せなくてどうしようってなってる。
教師登場したとき最初しどくんかと思った。スタイルもにてるんかな後ろ姿がスラッとして背が高い。こんなお役もできるのね嵐之くん。学生服な3人組も女学生3人組もセリフがあって嬉しい!先生、たまきさんに振られちゃったね!ってからかう学生とこらってしてる教師の関係性が可愛かった!癒し!
ここで彦乃ちゃんたちがでてくるの、後日の伏線はってるんだなと思った😊たまきの年上妻感の余裕がたまらなく素敵です!!

たまきが帰宅した夢二に言う「誰かが絵葉書書かないから」「色町に行くからでしょ!!」の声色も、そらに胸ぐら捕まれたときののツンとした態度で対応するじゅっちゃも好き。「前の旦那が恋しいか?!」って掴みかかるそらくんの目がこわすぎるけどそれに負けないじゅっちゃすごい。りおパパが乗り移ったかのような迫力なそらくん。自分に引け目があるのかなとか思う。プライドもあるのに自分自身すら愛せていないのかな、でもそのくせ愛に餓えてるのかな。どんな時も自分を全肯定してくれた最愛のお姉ちゃんみたいなひとを探し求めてるのかなと。まあ姉弟みたいな人は安心するのでそんな人に惹かれる気持ちは分からんくもないが…
そらが去ったあとに歌いはじめるじゅっちゃはまだ壊れてないように思う。素直になれなくて、でもちゃんと愛してる。一人称僕なそらに萌える。

1人になったときに声をかけてくるあのんくん。ラブコメはじまるのかな?って感じ。手と手が触れあいじゅっちゃ見るあのんくんの真剣な眼差しが真っ直ぐで若いって良いね!!!ってなる。じゅったに視線外されて「それでも僕は…!」っていこうとするのにアピールしきれない感じが若いよね。諦め悪いところもかわいいよね😊

4
@待合
芸者さんとお酒飲みつつ遊んでる御一行。ググったら当時のお茶屋のようなお店らしい。たまきの言う「色町」のことかなあ。またまた酔っぱらってるあきもとあーちゃんです。2人とも酔っぱらい役最近多いね??
お菊がお腹痛いって言うから「じゃあ僕が連れてこう」なそらくん。「菊子さん?大丈夫?」って心配して声かけてくれたのは久本さんなのに菊子には夢二しか見えてないのよね。やれやれって顔する久本さん愛しいな?ここのれいかさんのお芝居超好き。ちなみにその頃あーちゃんとかあきもちゃんとかは芸者さんたちと一緒にお酒飲んで楽しくお話ししてる。まあ映像には残ってなさそうだけども!
お菊と夢二は別のお座敷へ、すっかり元気なお菊に「おなかは?」と尋ねると「何のこと?」って返してくるところあざといけど、清々しくて可愛い。ふわって笑ってしまう夢二の気持ち分かるよ、口実つけて二人きりになりたがってるのかわいいよね😊「私、こんな静かなお座敷が好きよ」と言って歌うカチューチャの唄はとても綺麗な歌声で癒される。そのあと芝居のチケットをおねだりして、真に受けた夢二に「可愛い」「冗談よ」って笑うお菊もとてもかわいい。髪結いさんに頼んで港屋で千代紙買ってきて貰ったんだ!これを見てると自分も女学生になったような気分になるんだ♡って語るのも夢見る少女でかわいい。その千代紙が自分の書いたものじゃないと気づいて目の光を失う夢二。夢二の雰囲気が変わったことに気づかず「習い事は?」「歌がいいわ!長唄やお三味じゃなくて讃美歌みたいなハイカラな歌!」ってかわいく答えるお菊。でもその返答に対して「それはいい。きっとこの小鳥は綺麗に囀ずるんだろうな…」なんて言いながらキスしてそのまま押し倒すのがそら夢二クオリティ。最初に芸者さんに手を出す夢二さんギルティ。まあお菊めちゃめちゃ愛嬌あるし声も綺麗だし可愛いししょうがないよな?
二人きりの座敷で寛ぎつつ終始けだるげな色気を漂わせ、ゆったりと溜めて話すこの場面のそらちゃんを直視できない。あとお菊にキスするときのそらちゃんの表情が非常にけしからんです。映像頼んだぞ~~!!
@婦人矯風会~港屋
皆で歌い、帰宅してもなお祈りを歌い続けるたまきのもとに帰ってくる夢二。書いた覚えのない作品が売られておりそれが東郷が書いたものだと知って激昂。ここから嫉妬のタンゴがはじまります。
首絞めたり殴ったりするのだけどその行為をどんどん酷くさせていくのはたまきが煽るように男たちと絡んでいくからで。「もっと狂って 私に焦がれて」と歌うじゅっちゃんがとてもとても激しくて。東郷と幸せそうに踊るのを見せつけたり男たち引き連れて踊って彼らとの絡みを見せつけたりする。東郷と踊るたまきを見たときのそらちゃんの目が素晴らしい。絡む男たちを1人ずつ剥がして追いかけてくる夢二から逃げるたまきの目が嬉しそうで狂おしいほどの激しい愛を感じてゾクッとした。この場面ほぼじゅっちゃん見てた気がするんだよな。目力に引き寄せられてしまう。殴ってキスして殴って、でもそれほどまでに愛してる。激しい愛情と憎しみが入り交じったこのシーンとても記憶に残ります。
タンゴダンサーもいい!音楽はじまると同時に4組の男女ペアが登場。あきもさら、なべひろこ、まなすずこ、りおしぐれ、かな?どこのチームも色気駄々漏れなんですけど個人的にはまなすずこが新鮮だった。クールなまなちゃんは毎回のように芝居とのギャップで攻めてくるの安定だけど、今回はスタイル抜群色気駄々漏れすずこにノックアウト。歌の子だとばかり思ってたのにスタイル良しダンスも良しだなんてなんてことだ。結構背も高いんだね?途中から男役いっぱい出てきてみんなでたまきのバックダンサーになります。その時の下級生たちもみんなしてけしからん顔してます。
ラスト、ナイフでたまきを刺そうとする夢二、それをたまきが座布団でうけるんだけど刺されたとこから赤い羽根が舞うのがお見事。泣き崩れるたまきを見て創作意欲がわく夢二…自分の籠に囲う鳥(赤)を傷付けることで情熱的な素晴らしい作品を作りあげる芸術家。

5
@バー
ところかわって現代へ。白澤とたかなしゆきのことが週刊紙にすっぱぬかれた話をしてる藤岡と紺野。西条とれなさんの熱愛報道の話もしてます。内容チラッと見えたんだけどあのなんていうの、週刊紙特有の太字の見出し?が書かれてました。しっかり作り込んであってさすがだなと思った。配信でもしっかりうつっててまる🙆「あ~あ、逆効果なのになあ~」「??」「れなさん」(´・ω・`)?な顔する紺野くんに「鈍いなあ」なんて返す藤岡さんは辛い恋も甘い恋も色んな恋愛経験してそうでたまらんし、紺野くんは紺野くんで良く分かってない顔するのが良い。モテそうなんだけど3Bだし一線ひかれてるのかな。ガチ恋飼ってそうなのにそうでもないのかなうう気になる。

6
@女学校
右から左まで可愛い子パラダイスな宙娘最高では?女学生8人。下手からひばりあられ(赤)すずこ(オレンジ)さら(紫)あやひ(薄ピンク)はんな(黄)ここさく(ピンク)ひろこ(薄オレンジ)だと思う。服の色は記憶違ってたらごめん!
とりあえずひろこが可愛すぎる!きゃぴきゃぴ朗らかに笑うひろこ×ハイカラ服=天才。語彙力が溶ける可愛さなのでずっと見ていたい!配信じゃ全然映らんくて泣いた😭さらちゃんもただ純粋に満面の笑顔がかわいくて目が奪われる!すずこのショートカット×オレンジリボン&くるくる変わる表情はお財布の紐が緩むね😊はんなちゃんの髪型お嬢さまっぽくてかわゆい。リボンもつけてるのいいよね。高めヒールブーツはいて周りに合わせてるのも頑張っててきゅんとする。一方反対側のあられはほぼゼロなヒールブーツなのが超萌える。それでいてヒールなしすずこより小さくみえるので宙娘の大きさを改めて実感(すずこちゃんが大きめなだけですか??)
彦乃は歌を歌いつつ読書に夢中。そのことに気づいてるおとらちゃん、チラチラと彦乃を気にしてて。先生にバレる直前にさっと前に入ってかばってて友情だね!先生にバレて本没収されて残念だったねって言うおとらとおしずに対して「大丈夫!全部ここ(頭)に入ってるもの!」って本のワンフレーズを暗唱してどや顔、その暗唱に全力で盛り上がる2人。ここは天国か?!

そこから決められたルートは嫌!って歌いはじめる彦乃にスプレンディッド!って合いの手を入れる2人(かわいい)や、一緒にニコニコ笑顔でコーラスしはじめる2人(かわいい)が見れる。うちの下級生超超かわいい♡
これがしてみたいの!と夢みるおとらとおしず、その夢の場面で花城ちゃんときいちゃんが踊ってます。ということでお姉さまたち(あおいきゃのんしぐれ)抜きの100以下娘役みんな出番あります♡娘役ちゃんたち全員出してくれてありがとう♡
からのおとらちゃん「良いこと思い付いた!」と言って港屋に彦乃の絵を持っていくことを提案し、問答無用で絵を取りにいき自分が先頭にたって港屋に向かうのがまさしく姉御肌で最高(このときに大丈夫よ!勇気もって!って彦乃をはげますおしずがとっても頼もしい)

@港屋
店先で下駄をはいて若い女の子たちを迎える夢二先生にきゅん。つい足元見ちゃう😂「彦ちゃんの絵を見てください!」「…僕に?」って溜めて「僕よりももっと良い先生がいる」と突き放そうとする。それでも「先生じゃなきゃだめなんです!」って熱く詰め寄る彦乃に親近感わきました。大好きな人が自分に自信無いみたいな発言したら全力で肯定するよね分かる。そもそもひばりちゃんが憧れのお兄さんに声をかけるというシチュエーションが良いのだよ。ひばりちゃんの純粋な真っ直ぐさがあるからこそこの場面で穏やかに静かな男の色気を醸し出すそらちゃんが際立つ。そりゃ夢中になっちゃうよね好きになっちゃうよね、としか。
夢二と彦乃が話してる姿を心配そうに眺めてる2人のくるくる変わる表情が愛しいです。喜んでる姿も愛しい。はあ可愛かった♡

7
@楽屋
きました西条くん。若くてイケメン俳優。癖強いマネージャーをきゃのんさん、これまた癖強いヘアメイクさんをしぐれちゃん。
週刊紙にすっぱぬかれたことに対して「ほんとにご飯行っただけですよ?まだなにもしてないのに」「まだ?」「ぶっ(飲み物吹き出す)…え?」「分かるわよ~!毎日こんな至近距離であんたの顔見てるのよ?」「…さすがです」の苦笑い西条くんという流れがめちゃめちゃ好き。
可能性はあるの?って聞くヘアメイクさんに対して振り向いて「全然!」って凄い良い笑顔で返すのも好き。「あっマネージャーには内緒ですよ」の悪戯っ子な顔も好き。撮影始まります!ってなってヘアメイクさんの方振り替えって「よし!じゃあ行ってきます!」って笑顔できちんと言ってくのも好き。いやもうここの会話全部好き。信頼関係が成せる技だと思うんだけど、話しやすく一緒に同感してくれる友達になりたい系お姉さましぐれちゃんの役作り最高に癖強くて好き!!にこにこ語る西条くん見守るしぐれちゃんがお姉ちゃんみたいでお母さんみたいで暖かい。全然否定しないで相手のモチベーションをあげまくる話術がほんと素敵。この関係性に西条くん安心してる(から年下感が強調されてるのかなと思う)し、ちゃんとお礼も行ってきますも目をみて言えるので好青年だと感じた場面。

8
@画学校~逢引
カランコロンベルならしてるのがあやひちゃん。彦乃が転入してきます。教師3人組りおなべましろです。安定安心おじさまなりおなべの隣に並んでも全く違和感なくお髭がお似合いのましろくん。94と97のおじさまに並ぶ104素晴らしいね。噂には聞いてたけどお芝居も発声もビジュアルも渋くて子役とは別人。良いじゃん格好いい!
外のベンチ。夢二先生が大学生みたいな格好して座ってるのがずっと気になってる。大正もこういう服着てたのね?さっきとは違う穏やかな笑みを向けるそらちゃん。そういうギャップ良いよね自分にしか見せない表情は特別って感じするし。
教師たちが夢二について良く言わないので不満げ彦ちゃん、画学校より先生に直接習いたいわ!ってベンチに駆け寄る。「お父上に口添えした僕の苦労を無駄にしないでくれよ」「デッサンは基本だから学んでおくと何かと役に立つ」と基本を学ぶことの大切さを説く夢二。自分の生い立ちをずっと引きずっててそれが彼のプライドに影を落としているから、彦乃にはちゃんとした技術を学んでそんな思いしてほしくない!ってところかな。なんだろやけに優しいね夢二先生。
「先生のスプレンディッドを教えて!」歌いはじめる彦乃のスプレンディッドは「ミルクキャラメル」「アイスクリン」、甘いものばっかりだねと微笑む夢二が紡ぐのは「懐かしい山」「清らかな川」故郷のことかなとも思いつつ、この後繋がるお手紙の場面を思うと夢二の拗らせっぷりに頭をかかえる。自分が素晴らしいと思うものに例えてお互い呼び合うのでしょ?
見つめあって彦乃が言う「何よりもスプレンディッドなのは先生の描く世界」という言葉、わかる分かるよ彦ちゃん!ってなりました。こんな風に真っ直ぐに気持ちを伝えられる彦乃が凄くて強くて、私もそうでありたいなと思ったよね。彦乃の真っ直ぐな思いを受け取って、つい触れたくなって、でも一回思い止まるのは彦乃があまりにも純粋無垢で真っ直ぐで明るいからなのかなかと思う。自分みたいな過去のある人間には合わないとストップかけてしまうのか。それでも「僕は悪い男だ」「君はもっと優しい男を選ぶべきだ」といっても「私、幸せよ」って彦乃は着いてきてくれる。これはもう突き放せない。向き合って愛おしそうな目でキスするふたりはたまらなく幸福感に溢れてる。初恋みたいなピュアピュア感がある。キスしようとしたときの目線のおとしかたが最高に色っぽかった。

9
@祈り
からのたまきさん「どんなに他の女を抱いても夢二が描くのは私だけ。夢二にあんな絵を描かせられるのは私だけ!」夢二の芸術には私が必要だ。そんなプライドからどんどん狂気じみてくる台詞と表情と目力と照明は奥底に眠る情熱を呼び覚ましているかのようで。憎み合うように愛し合う2人の真髄を見た気がした(そのたまきをじっと見つめる東郷が苦しそうに見えるのもいい演出だなと思う)
@手紙
「山よ山よ愛しい山よ」からはじまるお手紙を幸せそうに描く夢二と、その文への返信を嬉しそうに書く彦乃。「山はいつでも川のことを思っています。着物の帯を選ぶときに川なら何て言うかな?って思う」ところのフレーズが好き。
ここでの東郷と彦乃のやり取りを見て、彦乃がやっていることは略奪愛なんだよなって思い出す。あまりにも2人で過ごす時間が穏やかだったからすっかり忘れていたけど彦乃は褒められたことしてないんだよな。
「絶対なんてある?これから変わるかもしれないのよ?」って言えちゃうとこがまだまだ若くて世間を知らないがゆえの彦乃ちゃん。夢二に恋して「女」になっている。それに憤る東郷さんもこれまた報われない恋してて辛くなってくる。
@座礁
彦乃を描いた作品を見たたまきが「ねえ良い案があるの。彦乃さんをお嫁にもらいましょう?」と夢二に提案する。あからさまな嫌悪感を示す夢二、去ろうとする後ろ姿に「貴方は私の愛からは逃れられない!」と叫ぶたまき、すれ違っていく2人。
彦乃の両親に向かって「娘さんを私の夫の妻にください」と直談判するたまきが私は怖いよ。「彦乃は絵をならいにいっているんだ!」と言い張る両親に2人は愛し合ってると伝える。そこからの「(娘さんは)もう女です」のにやっとしたじゅっちゃの笑顔がほんまゾクッとくる。こわいぐらいにまっすぐで凛としたプライドがある。この行動も愛ゆえではあるんだと思う。拗れてるし純粋なものではないけど夢二の芸術もまとめて愛してる。


10
@列車
おだやかな陽だまり。幸せな時間。ただ幸せな未来しかみてないひこちゃん本当に世間知らずでかわいいよな。2人の約束にお姉ちゃんの姿がフラッシュバックした。
@京都
ちるちるの曲にあわせて踊る鳥さん(あきもさら)がとても優雅できれい。はんなちゃんの歌も動きも笑顔もぜーんぶかわいい。純粋さの塊。
バウで見てたときに「なんで恩地くん語りだすの?」って思ってたんだけどお手紙のやり取りしてたからなんだね。ナウオンで言ってて「なるほど」って思った。細かい史実の設定もちゃーんと織り混ぜてる。
@長崎
お家で彦乃の看病をしてる夢二さん。「桜がきれいだ。今度一緒に見に行こう。そのときは丸髷に結っておくれ」=求婚かと思ったのだけど違う?
彦乃パパが訪ねてくる。たまきが訪れたときよりも白髪の増えた父親はあの頃よりも弱々しくなっていて。そういった細かい声色仕草表情で年月を感じさせるりっつさん最高すぎます。力の入らない体で父親にすがり付きながら「夢さまは悪くないの。私が勝手についてきたの。好きで好きで、愛しているの!!」「聞きたくない!!!」の流れが泣けるんだよな。ひばりちゃんの表情も芝居も良いのだけど、とにもかくにもりっつの芝居が良すぎて苦しい。娘への愛が物凄く伝わってきて泣くつもりないのに泣いた。りっつの抑えた芝居が凄く胸にしみた。1幕終わり大多数の人が目を潤ませていたのはりっつの素晴らしさに当てられていたからだと思ってる。稽古場トークでりっつがこのシーンのお話をしていてそれを踏まえて見てたってのもあるけどそれにしてもお芝居の深みが凄くて大絶賛してしまう。思い出すだけで泣くし今まで見たりっつのお芝居の中で1番好きです。配信のとき皆に専科専科言われてたけどそれぐらいの貫禄あるよね?まありっつ含め宙99期さんたちは新公時代から新公レベルじゃないと言われ続けてますからね、と嬉しくなった。これは語り継がれるべきシーン!あと若い衆な大路くんはたってるだけでかっこいいね。存在感あるね。
彦乃が連れていかれ桜が舞ってうしろに籠のセットが降りてきてそのなかで踊る1羽の鳥。捕まえようとしても手をすり抜けていく。最後に残るさらちゃんのとりさん印象的だった。凄い雰囲気作れるとりさん。白い羽だったよね。夢二が羽を拾って幕が閉じる演出なのも良くて。最後に落としていった白い羽を手に取り夢二が観ていたものはなんだったんだろう…


2幕
1
@撮影所
話としては1幕の続きだけど時間軸は現代。娘さんに会わせてください!!と夢二が笠井家に頼み込むシーンの撮影をしている。はいカット!ってなったあとにダメ出しされている夢二役(あきも)とそれを慰める父親役(りっつ)の学年が逆転してるのに萌えてた。りっつに元気だしなさいってなぐさめられてるあきもさん良きだわ。周りの映画スタッフたち中心に眺めてたのですが衣装的にはチェックシャツなカメラ担当ましろとガンマイク担当ジーパンすずこがタイプ♡配信でもちらっと映ってた♡
ヘアメイク組がしぐれきいあやひだと思う。皆何かしら小道具持ってたのでそれぞれ担当しているものがあったみたい。タイムキーパー花城、助監督まなせ、カチンコはんな、照明嵐之かな?詳しいお話し聞きたいな~!
監督とプロデューサーの芝居も毎回違ってたって後から聞きました。知るのが遅かったので観られなかったの寂しいな~~!!

@バー
現代。行きつけのバーにやってくる白澤監督。お葉の役者がなかなか決まらずに愚痴を溢しながら夢の中へ。暗転。BGMが切れると「先生!夢二先生!」と恩地の呼び掛ける声が聞こえる。配信だと時代の切替が分かりにくかったこの場面、きゃのんさんが歌ってる間にバーカウンターのしたでれいかさんとあーちゃんお着替えしてます。薄暗いとはいえ舞台上でのお着替えタイムだったから時代の移り変わりも理解しやすかったんだけど、映像だとその過程全く映らなかったから?になるのもわかる気がする。
色んなモデルを紹介しても乗り気じゃない夢二に怒って自分の気持ちを歌う恩地。歌詞ちゃんと聞けば聞くほどに夢二へのラブレターで、真っ直ぐに自分の思いを伝えられるのが格好いいなと思った。それが彼なりの愛の示したかたなんだと思うと深い。この曲聞いて涙を流すそらくんが綺麗だった。心動かされる良い曲でした適材適所!

2
@新たなモデル
お葉ちゃんの体制キツそうなのに少しも崩れないところさすがダンサーひろこの体幹です。手で口紅を塗る動きもそのまま夢二を見てるお葉ちゃんの眼差しも絵の中から抜け出してきたみたいな美しさ。
@本屋~菊富士ホテル
本屋さんどこだ?って思ってたらここだった。るのくん良く声が通るね!
「…お葉さんとのことも僕はそんなつもりじゃなかった!」という恩地くんに対して「私なら平気よ♡」って入ってくるお葉ちゃんの明るさが可愛くて健気で好き。そういうとこが男たちに好かれたんだろうな。ひろこの役作りが大人っぽくて凛としてて、1番年下のはずなのになまめかしい女を強く感じる。それが生きてきた環境の違いってやつなのかな。「ねぇ先生、こっち見て?」のひろこが可愛すぎて死。

@赤羽の自宅
押し倒す西条くん。身体が大きいなあって思うしれなさんを見つめる目も欲に濡れてていい。それでも攻めきれないのが若さって感じがしてかわいいのな!!

@番の鳥たち
大路くんとあられがお互いにじゅっちゃんとそらくんの周りを踊ってるけど相手にされてないのが本編とリンクしてて良き演出。その後ろであきもとここさくちゃんが2人で寄り添ってる。2人の運命を示してるのかなと思えて好きな場面。

3
@菊富士ホテル
チャラいりおくんにきゅん。なべがデレデレしてるのにもきゅん。ほまとまなもにこにこしてて若返ってて良いですね!ひろこ可愛いよね分かる♡
文字を教えるから!君を許すから!おいていかないで!ってお葉にすがり付く夢二が母性本能くすぐるいうかなんというかダメ男だなって実感。「…いつもそればっかり」ってお葉ちゃんのつぶやきが胸に刺さりました

4
@婦人矯風会~バー
自活の道を歩むたまきさん。会長の眼差しが暖かくて優しくて、たしかにこの人と話していたら新しい道を開けそうという安心感がある。「まずは自分を愛しなさい」という言葉が突き刺さりました。
バーのセットが背景の1つとして使われてるのは次の場面に上手く繋ぐためなんだろうなと。上手いよねここ。やっと現れた久本さんにやっぱり先生は凄い人だ!これからも着いてく!って語る恩地くん、まんま惚れ込んだ人の思考回路。めちゃくちゃ夢二のこと大好きだね??
@二つの分かれ
お葉が出ていって黒電話鳴って彦乃のこと知ったという2つの苦しみ。医者がイケメンすぎたのと彦乃の両親の迫真の演技が凄かった。
1人苦しみのダンス、ダンサーらしく緩急つけて踊るそらくんのなんと上手いことよ。静と動でしかなくて凄かった。圧倒された。

5
@夢列車
倒れて気づいたら夢列車でひこのに膝枕されてる夢二。最初は幸せおだやかなのに「あなたは誰も愛してない」って突き放してくる彦乃。そこから急展開、今までであってきた人たちから責められまくる夢二。自分が女たちにいった台詞を女たちから返されてたりしてるから記憶が混濁してるんだろうな。
この場面入る前にたかれるスモークが夢へ踏み込む合図かのようで好きでした。よくあるじゃんベルばらとかの演出で、死後の世界で白馬の王子さまが自分を待っている的な。今回は列車で愛しい恋人が待っていたから似てるな?って思ってこれこそ宝塚だなって思えた(まあここでハッピーエンドで終わらないのが夢千鳥なんだけど)曲はトロイメライで京都に向かう列車の中でも流れていたとのことです。夢だから?
苦しんだすえに「愛とはなにか?」を問いかけ語るりっつがほんま専科。素晴らしい自慢の宙組生。ゆっくりと階段をのぼり扉を開けると鳥が飛び立ち空が明るくなる。ハッピーエンドかなと思ってたけど色んな意見の人がいるみたいで、今後出てくるであろう考察楽しみにしてる。私は見たまま感じたままにしか書けないので。


フィナーレ
①幕が開くと真ん中にあーちゃん。振り替えって自身のソロ曲をジャズアレンジで歌い踊ります。途中からひろことさらをカモン!ってして3人で踊る。もえこやらこってぃとシンメ多いのであまり気にしなかったけど華奢な娘役さんと並ぶと背の大きさに改めて気づく。爽やかな幕開けでした!適材適所!

②赤い服着た女の子たち引き連れて歌い踊るそらくん。途中で女の子達はべらかしてもれなく全員抱いていくそらくん、ゆりかちゃんの良さを受け継いでる感じ♡途中から優雅に入ってくるひろこさらもかっこ良かった!

③黒燕尾服来た羽持った男役たちに迎えられる真っ白なじゅっちゃん綺麗だった。途中上手から黒燕尾服に着替えたあーちゃんが現れてじゅっちゃんとリフトするから2番手だ?!と改めて思う。

④そらじゅりデュエット

⑤ラインダンス
真ん中あのんくん!アップテンポで楽しくて好きな曲!途中の3人ピックアップで楽しそうに踊るあられすずこ大路がとても好きでした。13人で男役3人なのであられ以下娘役全員出てますね。皆脚が長くて素敵でした♡

⑥黒燕尾の群舞
男役皆で踊る。11人で最下はおそらく嵐之くん。そらあー、そられいか、そらあきもの3パターンの絡み見せていただけて良きです!!最近の宙組さんは正統派の黒燕尾きてない気がするので久々に見れてときめきました♡

⑦デュエットダンス
あおいさんソロからのそらじゅりくるくるリフト!!勢い良く回りすぎた回、おでこあわせて勢い止めて苦笑いしてる2人が可愛すぎた思い出。

⑧フィナーレ
挨拶は役としてワンポーズして去ってく形式。みんなちゃんとした自分のお役があるからできることよね😭と嬉しくなりました。

はい!ひとまずこんな感じ!色々削ったうえでのこの文字数ですが、書ききれてない魅力もたくさんあると思う😂
そらくんのお芝居は見事でした。相手ごとに雰囲気が変わるのも巧みだし、「好きになったら苦しむって分かってるのに好きになってしまう男」そのものだった。歌って踊れて元気いっぱいな下級生時代からこんなに色気たっぷりな男役に成長したの年月と努力を感じるよね。宙組の中で決して身長体格が恵まれてるとは言えない彼女が身長盛れない日本物で全く違和感なく男だったのは本物の実力なんだと思います。本当にポテンシャルの高い方だ。
千秋楽の挨拶で「4日間という短い公演期間ではあったけど初日の幕が開けるのか不安だった日々を思えば、4日間でもみなさまに見ていただけて嬉かった」「後悔はないです!」みたいなことを仰っていて、それが凄く心に残っていて。愉快な三本締めだったりすぬ○ぴーの名言を引用したり「また絶対幸せなことが訪れるからみなさんも幸せでいましょう!」って言ってくれたり、悲しい寂しい気持ちで終わらないよういっぱい笑顔にしてくれたのも印象的でした。そんなそらくんの心意気に笑顔に非常に救われました。記憶に残る4日間をありがとうございました!!私もこの貴重な公演をバウで観劇できたことが幸せでした!!

下級生たちの魅力をたくさん感じれたし愛しさが増しました。きっとまた本公演ではモブに徹するであろう彼女たちの輝く場面が少しでも多くありますように。今回いい働きしてた中堅どころにも場面ありますように。

夢千鳥、大好きな作品になりました!!


↓キャスト別感想
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夢千鳥

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